2002年10月号は ビリーくん&ベンくんをご紹介です♪
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生後6ヶ月の頃の写真と同じ並びでたたずむビリーくん&ベンくん♪

ヒッチンさんとビリーくん・ベンくんとの出会いは今から4年前。
当時ヒッチンさんが住んでいた香港の動物愛護協会から、まだ子猫だったふたりを引き取ったそうです。 当初はひとりだけ引き取る予定でしたが、ひとつのケージの中に入っていた彼らが兄弟だということが判り、「離れ離れにするのは可哀想!それに1匹も2匹も飼うのは一緒だ!」と咄嗟に判断して急きょふたりを 引き取ることにしたのでした。

出会った時から性格がはっきり違っていたビリーくんとベンくん。 初めに甘えてきたのは優しい顔をしたビリーくんのほうでした。 ベンくんのほうはムスっとして手招きにも動じない勝気な感じが…。 当然、甘えてきたビリーくんのほうに愛着がわいたので、ビリーくんを最初に選んでしまったそうなのですが…。結局オマケとなってしまったベンくんは今でもその時の経緯を覚えているのか、現在でも反抗的なようです。(笑)

どちらも胴体が単色の茶色の毛、手足としっぽだけがシマシマ模様で一見“アビシニアン風”ですが、香港ではよくいる模様の猫なのだそうです。そんな同じ毛並のふたりですが体つきはまるで違います。性格を表しているかのように、ビリーくんは体全体がしなやかで柔らかく人間でいえば柳腰の女性のよう。反対にベンくんはがっしり骨太でいかにもボス猫といった男らしい体つき。 人間だったら女性に持てそう …と密かに考えてしまうヒッチンさんです。

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ビリーくんの好物はマグロのお刺身で、食卓にお刺身があると必ずテーブルの上にちょこんと座ってじっと(与えられるのを)待ち続けます。決して手で奪ったりはせず、静かに、しかしすがるような目でじっと耐え忍んでいる姿にいたたまれなくなって、ついついマグロのお刺身を与えてしまうそうです。 そしてベンくんはサキイカが大好物。サキイカの袋を開けるとどこからともなくドタバタ飛んできて、こちらはビリーくんとは対照的に猫パンチを繰り出してサキイカを強引に奪い取ります。ビリーくんもサキイカは好きなのですが、いつもベンくんの背後に座ってこれまたじっと「待ち」の姿勢のようです。

そんなふたりですが共通の好物は“かつおぶし”です。かつおぶしがビスケットにふりかけられていないと暴動(?)が起きるそうです。そして今ではかつおぶしもグレードアップして“花かつお”の大き目の削り節でないと満足しなくなりました。

ビリーくんは人に抱っこされるのが好きで、お友達がやってきてもいつの間にかひざの上にちょこんと座っています。そして甘え上手で、「ビリーちゃん♪」と呼ぶと「ニャッ」とお返事をします。

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これまた対照的にベンくんは抱っこされるのが嫌いです。「俺のことほっといてくれ!!」とでも言いたげで抱っこするといつ逃げようかそればかり考えているようです。

そんなベンくんですが、なぜか背中をカキカキされるのは大好きで、手でかくマネをするだけで途端に目を輝かせてそばに寄ってきます。そしてカキカキしてあげると、お尻をこれ以上上がらないくらい高~くしてうっとりするそうです。でも決して自分から進んで「かいて!」と擦り寄ってきません。 「かいてあげようか?」の打診がない限り寄ってこない頑固者のベンくんです。

そんな頑固で男らしいベンくんは「男らしいがゆえに不器用で技を知りません。」とヒッチンさん。 ビリーくんはドアのノブにジャンプして自由自在に開けることができるのですが、ベンくんはそれが出来ないのでいつも家のどこかの部屋に閉じ込められてしまいます。

以前、冬にお風呂場に閉じ込められたことがあったそうですが、それは夜だったためヒッチンさんたちは 寝てしまった後でした。パニックに陥ったベンくんはお風呂場の窓をこじ開けて外へ脱出し、玄関に回ってニャアニャア助けを求めた(推測)ようです。連係プレーとでも言うのでしょうか、その時ビリーくんが尋常ではない鳴き方で寝室に入ってきてヒッチンさんたちを起こします。かつおぶしが 欲しいのかと思ってしぶしぶ起きたヒッチンさんが餌の場所へ行くといつも飛んでくるはずのベンくんが現れません。不思議に思って家中を探し、最後に玄関のドアを開けると寒さで冷たくなったベンくんがコンマ0.何秒かの速さで一目散に家の中に飛び込んできたのでした。

その後ビリーくんは心配そうにベンくんの体をペロペロなめてあげていたそうです。それはそれは美しい兄弟愛でした・・・ が、しかし翌日にはいつものように取っ組み合いの 喧嘩をしているふたりでした。

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ちなみに勝つのはいつもベンくんで、ビリーくんはすぐに顔を斜めに低くして逃げのポーズ。体力的に勝っているベンくんは今日も容赦なくビリーくんに襲い掛かっていくのでした・・

お世話に伺った初めの頃は、緊張して遠くで私たちのことを見つめていたビリーくんとベンくん。 最近は「ニャーン」と鳴きながら甘えにきてくれて、ナデナデすると、目を細めて「気持ちいいよ~」というお顔をしてくれます。 マタタビをあげると、たちまちお家の中は大運動会!階段を一気にかけ上がり、おいかけっこの始まりです! ちょっぴり寂しがり屋で甘えん坊のビリーくんとベンくん。とっても仲の良いふたりは訪問中もいつも一緒です♪